社団法人砂防学会倫理綱領の制定について
(社)砂防学会倫理規定制定委員会委員長 大久保 駿
砂防に関する研究及び砂防事業が国土の保全,国民生活の安全などに果たす役割は大きい。これからの砂防事業は複雑化する自然,社会環境のもと益々多様化していくと考えられ,国民の様々なニーズに応えるため,砂防学会も砂防技術のあるべき方向及び目標を明確に提示することが重要である。
また,先進的な砂防技術を誇る我国が,各国の土砂問題や地球環境問題解決のために寄与することは,砂防学会としての国際的に果たす役割である。
さらに,JABEE(Japan Accreditation Board for Engineering Education,日本技術者教育認定機構)PDE(技術者専門能力開発,Professional Development of Engineers)協議会,CPD(Continuing Professional Development,継続能力開発)の枠組みの中でも技術者倫理の重要性が求められている。
このような背景の中,砂防学会として,「砂防に関する研究及び調査を推進することにより広く土砂災害に関する防災科学技術の振興を図り,もって国土の保全,国民生活の安全等に寄与する」砂防学会の基本理念に基づき,社会情勢の変化に応じた新たな視点から砂防技術者自らが担うべき使命と責任の重大さを認識し,砂防技術者の行為のあるべき方向を示す「倫理綱領」を制定した。
平成14年度第4回理事会(平成14年10月13日)において「制定」が決定され,直ちに砂防学会長を委員長とする「砂防学会倫理規定制定委員会」が設置された。
幹事会の作業,委員会の審議を経て,平成16年度第1回理事会に報告し了承され,平成16年度の総会に報告するとともに会員に配布したものである。ここに砂防学会誌に掲載し,会員に周知するものである。
社団法人砂防学会倫理綱領
社団法人砂防学会は,砂防に関する学術的研究および技術の発展を推進することにより広く土砂災害に関する防災科学技術の振興を図り,国民生活の安全に寄与するとともに国土や自然環境および文化を保全・継承することを目的としている。この目的を達成するため,本学会は研究発表会・シンポジウム等の開催,学会誌等の発刊,大規模な土砂災害の緊急調査およびその結果の公表,学術国際交流等を積極的に実施し,土砂災害の防止,自然環境の保全等を通して我が国の国土の持続的な発展を支えてきている。
学会員は,このような砂防の学問的・技術的展開によって,自己の専門知識と技術が社会に対して重大な影響を与えることを深く認識し,業務を遂行するにあたり,自らの良識に従って行動することが学問・技術の発展と豊かな社会の構築に不可欠であることを自覚し,以下に定める項目を遵守する。
(社会に対する貢献)
学会員は,国土の保全と国民の生命財産の保護のために専門知識と技術を有効に活用し,安心で安全な生活ができる社会の構築に貢献する。
(自然への配慮)
学会員は,自然環境との調和・保全に配慮するとともに,良好な景観,文化などを次世代へ伝承することに努める。
(責任ある行動)
学会員は,他者の業績や知的財産を尊重し,自身に対する信念と良心に従い,常に中立公平な立場で法を遵守して行動する。
(情報の公開)
学会員は,自己の業務および研究活動の意義を十分に理解・評価し,社会に対して説明責任を果たす。
(自己研鑽と人材育成)
学会員は,自己の専門知識と技術を継続的に研鑚し,次世代を支える人材の育成や国際交流に努める。
砂防学会トップ
社団法人 砂防学会
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-7-4 砂防会館別館3F
Phone :(03)3222-0747 Fax :(03)3230-6759
Mail: jimu@jsece.or.jp